相続相談業務契約書に最低限規定すべき条項
相続相談は、金銭問題以外にも、家族関係等のクライアントにとって機微な情報を相談することになるため、相談する際にクライアントの心理的ハードルを軽減することが重要となります。そのためには、守秘義務に関する契約書の規定を他の業務以上に充実させておく必要があります。
また、クライアントからの相続相談は、相続対策の相談と相続後の資金活用に関するの相談の二つに大別されると思いますが、いずれの場合でも、案件によっては、税理士、弁護士、司法書士、土地家屋調査士等の他の専門家の助力をえながら業務を遂行する必要があるケースも考えられます。そのため、これらの専門家に業務を委託する必要がある場合は、業務委託を行う旨を契約書に明記しておく必要が生じます。
上述の条項を含めて相続相談業務契約書には、以下の条項を最低限規定する必要があります。
1. 当該相続相談業務の目指す成果
2. 委任業務の範囲
3. 再委託の可否
4. 資料の作成及び提示
5. 委託者の協力義務
6. 契約の解除
7. 報酬に関する規定
8. 情報保護
9. 免責・成果の不保証
10.損害賠償責任
※上記の条項に関する詳細な説明に関しては、下記に記述してまいります。
また、クライアントからの相続相談は、相続対策の相談と相続後の資金活用に関するの相談の二つに大別されると思いますが、いずれの場合でも、案件によっては、税理士、弁護士、司法書士、土地家屋調査士等の他の専門家の助力をえながら業務を遂行する必要があるケースも考えられます。そのため、これらの専門家に業務を委託する必要がある場合は、業務委託を行う旨を契約書に明記しておく必要が生じます。
上述の条項を含めて相続相談業務契約書には、以下の条項を最低限規定する必要があります。
1. 当該相続相談業務の目指す成果
2. 委任業務の範囲
3. 再委託の可否
4. 資料の作成及び提示
5. 委託者の協力義務
6. 契約の解除
7. 報酬に関する規定
8. 情報保護
9. 免責・成果の不保証
10.損害賠償責任
※上記の条項に関する詳細な説明に関しては、下記に記述してまいります。
相続相談業務契約書に最低限規定すべき条項詳細
1.相続相談業務が目指すべき成果
クライアントとの紛争を防止するために、必須の事項です。民放改正により、契約解除や契約不適合責任に基づく請求をする場合に、契約の目的が最重要視されることになったことから、必ず定める必要があります。
加えて、相続相談業務の場合、相続対策の相談なのか、相続後の資金活用に関するの相談なのか、あるいは、両者を含めた相談なのかをクライアントから丁寧に聞き取り、契約書に明確に規定することが次に述べる業務範囲をめぐるトラブルの防止にもつながります。
2.委託業務の範囲
1.相続相談業務が目指すべき成果とも関連しますが、相続の何に関する相談なのか、アドバイス以外の具体的な支援を含むのかを規定しておく必要があります。具体的な支援が必要な場合は、税理士法や弁護士法といった各士業法に抵触せずに業務を遂行できるのかを検討し、抵触する場合は、他の専門家に業務を委託する必要があります。
3.再委託の可否
相続相談業務はその性質上、税理士、弁護士、司法書士、土地家屋調査士等の他の専門家の助力をえながら業務を遂行する必要があることも多いかと思います。2.委任業務の範囲で触れましたが、各士業法に抵触する場合は、他の専門家に業務の一部を委託する必要があるため、契約書に業務の一部を外部に委託する場合がある旨の規定をしておく必要があります。
4.資料の作成及び提示
この条項は、クライアントの相談内容により、内容が変わってきますが、一般的には、FPがクライアントに対し、作成する「提案書」に含まれる資料の詳細を規定し、クライアントが提示される「提案書」の構成を理解できるようにするために必要な条項となります。
5.委託者の協力義務
相続相談業務においては、家族関係等のクライアントにとって機微な情報を扱うこととなるため、クライアントがFPに正確な情報を提供せず、業務遂行が滞ることも考えられます。本規定は、FPに対し、クライアントに業務遂行への協力を求める根拠を与え、円滑な業務遂行を可能にするためのものです。
6.契約の解除
契約当事者の一方または双方に契約違反や信頼関係を喪失させる行為があった際、契約を解除する旨を規定しておくことで、スムーズに契約関係を終了させることができます。加えて、5.委託者の協力義務にクライアントが違反した場合、FPの側から契約を解除することができる旨を規定しておくことも必要でしょう。
7.報酬に関する規定
報酬額及び報酬を払い込む銀行口座及び払い込む際の手数料の負担をどちらが負うかを規定します。
8.守秘義務
相続相談業務では、クライアントの家族関係等を含む機微なの個人情報を扱うこととなります。そのため、他の業務に比べても、特に情報保護に関する規定を手厚くすることが必要となります。具体的には、業務遂行に際し、入手したクライアントの個人情報を当該業務以外では使用しないとする規定や破棄等の時期や方法に関する規定を行うべきでしょう。
9.免責・成果の不保証
通常、契約書で免責・成果の不保証の項目を規定していなくても、民法上、FP側が相続相談業務の結果に責任を負うことはありません(FP側に手抜きやミスがあれば別です)が、クライアントとの結果を巡る紛争をより確実に防止するためには、この項目に関する規定がある方が望ましいです。
10.損害賠償
相続相談業務の過程及び結果によって、クライアントに損害が発生した場合、想定外の損害賠償責任を負うことのないようにするために、必要な項目です。当事者の一方が「契約の解除、解約又は本契約に違反することにより、相手方に損害を与えたときは、業務報酬の〇〇%を上限としてその損害を賠償しなければならない」等と規定しま
クライアントとの紛争を防止するために、必須の事項です。民放改正により、契約解除や契約不適合責任に基づく請求をする場合に、契約の目的が最重要視されることになったことから、必ず定める必要があります。
加えて、相続相談業務の場合、相続対策の相談なのか、相続後の資金活用に関するの相談なのか、あるいは、両者を含めた相談なのかをクライアントから丁寧に聞き取り、契約書に明確に規定することが次に述べる業務範囲をめぐるトラブルの防止にもつながります。
2.委託業務の範囲
1.相続相談業務が目指すべき成果とも関連しますが、相続の何に関する相談なのか、アドバイス以外の具体的な支援を含むのかを規定しておく必要があります。具体的な支援が必要な場合は、税理士法や弁護士法といった各士業法に抵触せずに業務を遂行できるのかを検討し、抵触する場合は、他の専門家に業務を委託する必要があります。
3.再委託の可否
相続相談業務はその性質上、税理士、弁護士、司法書士、土地家屋調査士等の他の専門家の助力をえながら業務を遂行する必要があることも多いかと思います。2.委任業務の範囲で触れましたが、各士業法に抵触する場合は、他の専門家に業務の一部を委託する必要があるため、契約書に業務の一部を外部に委託する場合がある旨の規定をしておく必要があります。
4.資料の作成及び提示
この条項は、クライアントの相談内容により、内容が変わってきますが、一般的には、FPがクライアントに対し、作成する「提案書」に含まれる資料の詳細を規定し、クライアントが提示される「提案書」の構成を理解できるようにするために必要な条項となります。
5.委託者の協力義務
相続相談業務においては、家族関係等のクライアントにとって機微な情報を扱うこととなるため、クライアントがFPに正確な情報を提供せず、業務遂行が滞ることも考えられます。本規定は、FPに対し、クライアントに業務遂行への協力を求める根拠を与え、円滑な業務遂行を可能にするためのものです。
6.契約の解除
契約当事者の一方または双方に契約違反や信頼関係を喪失させる行為があった際、契約を解除する旨を規定しておくことで、スムーズに契約関係を終了させることができます。加えて、5.委託者の協力義務にクライアントが違反した場合、FPの側から契約を解除することができる旨を規定しておくことも必要でしょう。
7.報酬に関する規定
報酬額及び報酬を払い込む銀行口座及び払い込む際の手数料の負担をどちらが負うかを規定します。
8.守秘義務
相続相談業務では、クライアントの家族関係等を含む機微なの個人情報を扱うこととなります。そのため、他の業務に比べても、特に情報保護に関する規定を手厚くすることが必要となります。具体的には、業務遂行に際し、入手したクライアントの個人情報を当該業務以外では使用しないとする規定や破棄等の時期や方法に関する規定を行うべきでしょう。
9.免責・成果の不保証
通常、契約書で免責・成果の不保証の項目を規定していなくても、民法上、FP側が相続相談業務の結果に責任を負うことはありません(FP側に手抜きやミスがあれば別です)が、クライアントとの結果を巡る紛争をより確実に防止するためには、この項目に関する規定がある方が望ましいです。
10.損害賠償
相続相談業務の過程及び結果によって、クライアントに損害が発生した場合、想定外の損害賠償責任を負うことのないようにするために、必要な項目です。当事者の一方が「契約の解除、解約又は本契約に違反することにより、相手方に損害を与えたときは、業務報酬の〇〇%を上限としてその損害を賠償しなければならない」等と規定しま
相続相談業務契約書に規定することが望ましい条項
以下は、相続相談業務契約書に規定することが望ましい条項です。
1. 不可抗力
2. 反社会的勢力の排除
3. 合意管轄
※上記の条項に関する詳細な説明に関しては、下記に記述してまいります。
1. 不可抗力
2. 反社会的勢力の排除
3. 合意管轄
※上記の条項に関する詳細な説明に関しては、下記に記述してまいります。
相続相談業務契約書に規定することが望ましい条項詳細
1.不可抗力
地震や風水害等の自然災害が多発する昨今、突発的な出来事によって契約の履行が不可能となる事態も考えられます。この規定を契約書に置くことで、突発的な出来事の発生による契約の履行不能に対する債務不履行責任を問われる可能性を排除できます。
2.反社会的勢力の排除
コンプライアンス重視が社会の潮流となる中、FPの皆様を反社会的勢力の不当な要求から守るためにも、契約書に規定しておくことが望ましい条項と言えます。
3.合意管轄
クライアントとの間で裁判上の紛争が生じた際、第一審の専属的合意管轄裁判所を定める条項です。裁判による負担を考慮すると、自己の本店所在地を管轄する裁判所を専属的合意管轄裁判所に定める方が有利です。加えて、紛争が生じた際、調停を用いるケースも考えられるため、この点についての規定もあればなおよいでしょう。
地震や風水害等の自然災害が多発する昨今、突発的な出来事によって契約の履行が不可能となる事態も考えられます。この規定を契約書に置くことで、突発的な出来事の発生による契約の履行不能に対する債務不履行責任を問われる可能性を排除できます。
2.反社会的勢力の排除
コンプライアンス重視が社会の潮流となる中、FPの皆様を反社会的勢力の不当な要求から守るためにも、契約書に規定しておくことが望ましい条項と言えます。
3.合意管轄
クライアントとの間で裁判上の紛争が生じた際、第一審の専属的合意管轄裁判所を定める条項です。裁判による負担を考慮すると、自己の本店所在地を管轄する裁判所を専属的合意管轄裁判所に定める方が有利です。加えて、紛争が生じた際、調停を用いるケースも考えられるため、この点についての規定もあればなおよいでしょう。
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